毒蛇のマムシにかまれたら、少しでも早く医療機関で受診するほうが軽症で済むことが、「救命救急医の全国調査」で判明。
今まで言われていた安静にするのは、重症化する原因になる。
国内では、年間1,000人~3,000人がマムシに噛まれる事故が発生し、10人前後が死亡しています。マムシの活動時期は、本州で4月~10月です。また活動時間は夜が多く、人が近づいても、とぐろを巻いたまま逃げないので、見落としやすいヘビです。
マムシに噛まれた時の症状
- 噛まれた直後から数分後に激しい痛み、腫れ。噛まれた部分の暗紫赤色化と出血斑、筋壊死、リンパ節の腫れ。
- 吐気・嘔吐・頭痛・発熱・下痢・視力低下・痺れ・運動障害・血圧低下・意識障害・腎不全等
- 歯型が1~4つであり、そこから出血している。 (歯形が4つ以上の場合は、別のヘビの可能性。)
- 噛まれるとスグに痛みを感じ、焼けるような痛みが広がっていく。
マムシに噛まれた場合の応急処置
- スグに傷口から毒を吸い出す。口で直接吸出し、出血する血液と共に毒液を吸い取り吐き捨てることを何回も繰り返す。
- 噛まれた傷口より、心臓に近い部分をタオルや布などで縛る。
- 縛るものがなければ、噛まれた部分は心臓の高さよりも下にしておく。
- 走ってでも早く医療機関で受診する。(安静は重症化する原因になる)
マムシの毒は、飲み込んでしまっても胃液(強い酸性)によって、成分の蛋白を凝固分解するため、心配はいりません。
走るなどして早めに受診した人
- 受診までの平均時間:平均18分
- 平均入院日数:5.9日
救急車を待つなどして受診した人
- 受診まで平均時間:84分
- 平均入院日数:8.4日
救急車がすぐに到着する場所では、待つことが早めの受診につながるが、山の中などで時間がかかる場所の場合、応急処置の後、走って人里に出て助けを求めるなどが必要。